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 2017年1月10日に佐山展生教授の「企業価値向上論」のゲストスピーカーとして、カルビー株式会社代表取締役会長 兼CEO 松本晃氏にお越し頂き、ご講演をいただきました。

松本氏2 松本氏は、1989年11月9日のベルリンの壁崩壊を境に、経営環境をはじめ社会の価値観は大きく変わったと指摘されました。そして、それにあわせて、自らが率先垂範により、古い仕組みと悪しき文化を変えてきたことをお話しになりました。

 まず、経営とは全てのステークホルダーを喜ばせることとし、カルビーグループビジョンを「顧客・取引先から、次に従業員とその家族から、そしてコミュニティーから、最後に株主から、尊敬され、賞賛され、そして愛される会社になる」と設定したと紹介されました。ここでは、株主が最後としたことについて、経営の誤ったショートティズムに陥らないためにも重要であると述べられました。

上手くいく経営のための3要素として「Vision」、「Plan」、「Leadership」を挙げられました。その3要素の中で土台となるのが「Vision」であり、「Vision」に賛同する人々と会社を作り上げていく、それが表題にある「この指とまれ!」であり、この精神で会社が成り立っていることをお話になりました。

 「何のための変革か」に対して、松本氏は明確に「成果のため」と述べられました。そのために、カルビーを「厳しく」、「温かい」会社、つまり「プロセス主義から成果主義へ」、「一人一人が成果を出す環境と制度」を整えることに取り組まれたとのことです。具体的には、まず、業務の棚卸し(仕分け)をされたとのことでした。「興一利不如一害 生一事不如省一事」(耶律楚材)の言葉とおりのことを実施されたと話されました。その他に、業務等の仕組みの簡素化、経営の透明化、ガバナンスの強化、株式上場、売価決定の生産者主権から消費者主権への変更、特定の机を与えないオフィス革命、公正な人事評価の実施、人材育成等の数多くの取り組みが紹介されました。その中で、特に強調されたのが「Diversity」と「働き方改革」でした。社員の貴重な時間を奪っているのは上司である、との指摘には、思わず頷いてしまいました。

松本氏には、個々では紹介しきれない多くの事例を紹介して頂き、多くの受講生にとって貴重な90分となりました。

松本氏3